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【投資】BOI投資申請額 9カ月で1兆バーツ超え デジタル分野の伸び顕著

タイ投資委員会(BOI)は2025年第1~3四半期(1~9月)の投資申請額を前年同期比94%増の1兆3745億バーツと発表した。プロジェクト件数も2622件(同23%増)と大幅に増加しており、タイへの投資熱が依然として高いことを示している。

特にデジタル関連分野の伸びが顕著で、データセンターやソフトウェア開発、デジタルプラットフォーム事業などが6127億バーツ(119件)に到達。タイ国内投資全体の4割超を占め、AI・クラウド需要拡大を背景に外国企業の大型案件が相次いだ。

以下、電子・電機産業1840億バーツ(382件)、再エネ発電742億バーツ(300件)、自動車・部品709億バーツ(229件)、農業・食品加工472億バーツ(228件)と続く。高付加価値分野へのシフトが浮き彫りとなった。

外国直接投資(FDI)も好調で、1947件・投資額9853億バーツ(前年同期比82%増)を記録。国・地域別では、シンガポール(3598億バーツ)、香港(2372億)、中国(1429億)、英国(1003億)、日本(737億)が上位を占める。とくにシンガポールや英国からの大規模データセンター投資、中国・香港からのEV電池・エネルギー貯蔵関連投資が全体を押し上げた。

地域別では、東部経済回廊(EEC)を含む東部地域が投資の中心となっており、総額8552億バーツ(1431件)にのぼる。これに中部3003億(887件)、東北285億6000万バーツ、北部259億バーツ、南部244億バーツ、西部126億バーツと続く。

また、既存事業を「スマート化・環境対応化」するスマート&サステナブル産業支援枠での投資も増加。25年1~9月に402件・376億バーツの申請があり、それぞれ前年比49%増、81%増と急伸した。投資が集中しているのは、自動化・ロボット導入、デジタル化、省エネ・再エネ活用など。

一方、投資が承認されたプロジェクトは2413件・総額1兆1148億バーツに達した。年間に利用される国内原材料は6100億バーツ、創出される雇用は17万5000人、総輸出額は1.4兆バーツが見込まれている。

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