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【経済】タイ国有鉄道の赤字補填で政府が180億バーツの借入を承認

タイ政府は先の閣議でタイ国有鉄道(SRT)が2024年度(2024年10月〜2025年9月)に180億バーツを借り入れる計画を承認した。国鉄は長年にわたり赤字経営が続いており、今回の決定は運営資金確保と既存路線の維持が目的だ。

タイ国有鉄道は全国約4000kmの鉄道網を運営しているが、設備の老朽化や都市鉄道との競争により収益改善が進んでいない。政府は高速鉄道事業や都市圏輸送網の再編といった大型投資を進めているものの、財務体質の改善には時間を要している。

国家経済社会開発評議会(NESDC)の分析では、交通インフラへの公的投資は長期的には物流効率の改善や地方開発に寄与するとされるが、短期的には国有企業の財政再建が最優先課題となる。

今回の借り入れは、鉄道事業の継続性を維持するための措置であり、政府は経営改革や人員再配置計画と並行して、財務安定化に向けた手順を進める方針である。

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