期間限定バンコク週報無料購読キャンペーン実施中

【三面】チェンマイ県で外国人38人乗せたツアーバス横転 12人負傷し道路一時通行止めに

タイ北部チェンマイ県で先ごろ、外国人観光客38人が乗ったツアーバスが走行中に横転する事故が発生した。事故により12人が負傷し、うち数人は骨折などで病院に搬送された。横転した車両が車線をふさぎ、現場を通る道路は一時的に全面通行止めとなり、救助活動と車両撤去作業が行われた。

現場はランパンとチェンマイを結ぶ幹線道路の一部で、カーブが多く勾配もきつい山岳区間。過去にもツアーバスの横転事故が起きており、今回も運転手のスピード超過や路面の滑りやすさなど複数要因が重なった可能性が指摘されている。警察と陸運当局は運転記録や車両整備状況を調べるとともに、旅行会社に対し運転手の勤務時間管理や車両点検の徹底を求めている。

世界保健機関(WHO)の統計によると、タイの交通事故による死亡率は人口10万あたり25人前後とアジアのなかでも高い水準にあり、年間約1万8000人が命を落としていると推計されている。政府は国家道路安全マスタープランの下で、速度規制の強化や飲酒運転の取り締まり、シートベルト着用の徹底などを進めているが、観光地を走る長距離路線バスやツアーバスの安全対策は依然として大きな課題だ。今回の事故は、観光立国を掲げるタイにとって、外国人旅行者の安全確保が喫緊のテーマであることを改めて浮き彫りにした。

この記事がお役に立ちましたら
フォローをお願いします

シェアしていただければ幸いです
目次