期間限定バンコク週報無料購読キャンペーン実施中

【政治】中国公式訪問のタイ国王陛下が中国主席と会談 高速鉄道と戦略投資で地域経済連携強化へ

11月14日、中国を公式訪問したワチラロンコン国王陛下は、スティダー王妃陛下とともに習近平国家主席と会談した。中国国営新華社によると、会談で習主席は、タイと中国を結ぶ鉄道を含む主要プロジェクトにおいて戦略的連携を強化し、協力をさらに密にする用意があると表明した。

具体的には、バンコクとナコンラチャシマを結び、将来はノンカイを経てラオス・中国へと接続する予定のバンコク〜ノンカイ高速鉄道などが対象とみられる。同プロジェクトはASEAN域内の連結性を高め、中国の「一帯一路」構想の一部として位置づけられており、タイ政府も地域物流の要となる戦略案件と説明している。

タイにとって中国は最大の貿易相手国であり、2023年の2国間貿易額は約1263億ドルとされる。米国や日本を上回る規模で、11年連続で最大の貿易相国となっており、インフラ協力の進展は貿易や投資の一層の拡大につながるとの見方が強い。

高速鉄道が開通すれば、タイ東北部とバンコク間の移動時間が大幅に短縮されるほか、ラオスを経由して中国雲南省などとの貨物輸送の効率化が期待される。タイ政府内では、観光や物流、工業団地開発への波及効果を見込み、今回の首脳会談をテコに中国との調整を加速させたい考えだ。

この記事がお役に立ちましたら
フォローをお願いします

シェアしていただければ幸いです
目次