【三面】高利貸しが返済後も執拗に追加返済を強要 飲食店店主が警察に直訴 ノンタブリ県
広告
バンコク近郊ノンタブリ県で飲食店を営む女性(36)が、高利貸しからの嫌がらせを受けているとして警察庁犯罪制圧課に救済を求めた。今年3月に利率20%で60万バーツを借り入れ、すでに元金と利息を全額返済したにもかかわらず、関係者が店舗に押しかけて返済を迫り続けているという。女性は身の危険を感じ警察に通報した。
タイでの違法高利貸しが全国的な社会課題となっており、政府は取り締まりを強化しているとするが、高利貸しの多くは暴力的な取り立てを行い、返済後も恐喝まがいの行為を続けるケースが後を絶たない。それでも内務省は2023年以降、非正規金融業者の摘発を重点政策に据え、警察庁はオンライン金融詐欺と併せて“違法ローン一掃キャンペーン”を展開している。
今回のトラブルでも、女性の説明によれば関係者は複数で、店の前に現れては追加の支払いを執拗に要求するなど、威圧的行為が続いている。警察は店周辺の監視カメラ映像を解析し、関係者の特定を進めている。タイ警察庁はこうした事件について「被害者が泣き寝入りせず通報することが重要」と繰り返し呼びかけているが、早期の保護措置も加害者側の摘発も進んでいないのが実態だ。
