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【デジタル】SYMPHONYとTelehouseが連携 「デジタルゲートウェイ」目指すタイ

通信インフラ企業SYMPHONYは、日本のKDDIグループでデータセンター事業を担うTelehouse Thailandと戦略的提携を締結した。国内の光ファイバー網とクラウド基盤を持つSYMPHONYに、国際的な接続性と高水準のデータセンター運用で知られるTelehouseが加わることで、タイを東南アジアの「デジタルゲートウェイ」とする構想が加速する。

SYMPHONYはクラウドサービスの拡充を進めており、IaaSやバックアップ、災害復旧(DRaaS)を含む総合サービスを提供する。クラウド利用が急伸する中、企業はマルチクラウド環境での安全性や拡張性を重視しており、同社のネットワークは低遅延で安定した接続を可能とする。TelehouseのデータセンターはSLA99.999%を誇り、再生可能エネルギー100%による運用を行うなど国際基準の信頼性を備える。

今回の提携により、タイ、シンガポール、日本、香港、欧州を結ぶ海底ケーブル網や国際専用線と、国内光ファイバー網が一体で運用される体制が整う。SYMPHONYのアレックスCEOは、タイがASEANのデジタル経済の中心となる潜在力は大きいとし、地域企業のデジタル化を支える基盤づくりを進めると述べた。
Telehouseは金融、Eコマース、製造業を中心に世界数百社の企業データを扱う。タイではPCI DSS認証など国際セキュリティ基準を取得しており、今後はサイバーセキュリティ関連サービスの強化も見込まれる。

タイ政府はデジタル経済政策で国際データ流通の拡大を掲げており、BOIの投資優遇措置ではデータセンター建設やクラウド事業に対して税優遇が提供。政策と民間投資が連動することで、国際企業のタイ拠点集積を加速させる方針だ。

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