【資源】タイ政府が日本主導AZEC支持 中東危機下でエネルギー安保と脱炭素を同時加速
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タイ政府は4月15日、日本が提唱する「AZEC 2.0」構想への支持を表明し、中東情勢の緊迫化で揺れるエネルギー市場への対応を強化する方針を打ち出した。
アヌティン首相兼内相は日本の高市早苗首相が主宰したAZECプラス首脳会合にオンライン参加し、原油や石油製品、生活必需品の調達を支える低利融資の枠組みや、中長期のエネルギー強靱化策を評価した。会合では、ホルムズ海峡など重要海上ルートの混乱が原油だけでなく食料や物流にも波及するとの危機感が共有された。
タイ側は、当面は国内燃料供給を安定させ、家計負担を抑える措置を続ける一方、危機を機に再エネ導入を前倒しする姿勢を示した。具体的には、バイオ燃料の利用拡大、太陽光発電の増強、域内の再生可能エネルギー供給網の強化である。タイ政府はすでに軽油補助の見直しを進めており、短期の価格安定策と中長期の脱炭素戦略を並行して進める構図が鮮明になっている。日系企業にとっては、電力の安定確保と脱炭素対応を別々に考える段階は過ぎつつある。製造業や物流業では、電力調達の多様化や省エネ投資を進めながら、将来の炭素規制や顧客の調達要件にも備える必要がある。エネルギー安保と脱炭素を同時に進める判断が、タイ事業の競争力を左右する局面に入った。
