【車両】 日産が長期戦略を発表 全車種の9割にAI自動運転を導入 車種を大幅絞り込み
広告

日産自動車は4月14日、次世代の長期ビジョンを公表した。将来の車両ラインアップの90%に人工知能を活用した自動運転技術を搭載するとともに、世界の車種数を現在の56から45へと大幅に削減する計画だ。最高経営責任者のイバン・エスピノサ氏は横浜本社での記者説明会で、「構造改革は当初の想定より早く成果を上げており、今回の長期ビジョンは再成長への道標だ」と強調した。
長期ビジョンの核心はAI技術の全面導入にある。2027年度末を目標に、今夏発売予定の高級ミニバン「エルグランド」新型車から次世代自動運転技術の搭載を開始する計画で、ウーバーおよび英国スタートアップのWayveと共同開発しているロボタクシーの東京での試験運行も2026年内に着手する考えだ。
また、市場戦略においては、日本・米国・中国を「主力市場」と位置づける。日本では2028年度以降に若年層向けの新型車を投入し、2030年度までに年間55万台の販売を目指す。米国では現地生産比率を現在の60%程度から80%に引き上げ、中国を輸出拠点として電動セダン「N7」を中南米とASEAN向けに展開する戦略も盛り込んだ。
タイとの関係では、日産はサムットプラカン県に2つの製造工場を持つ。昨年、工場1(年間生産能力22万台)を閉鎖し工場2(15万台)に集約する構造改革を実施済みで、現在はアルメーラ、キックス、ナバラ、テラを生産している。今回の「AI主導・車種絞り込み」戦略は部品標準化の加速も含むため、タイ国内のサプライヤーにとっては受注変動リスクと高度化への対応が課題となる。2028年度にかけて国内導入が予定される新コンパクト車シリーズがタイ生産に組み込まれるかどうかも注目点されるところだ。
