【投資】タイとペルーが今年中のFTA締結に向け進展 両国首脳が交渉加速で合意
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タイとペルーが自由貿易協定(FTA)の年内締結を目指す方針で一致した。5月19日、在タイペルー大使セシリア・ガラレタ・バサン氏が離任の挨拶のため、アヌティン首相を表敬訪問。ここでタイとペルーの二国間FTA交渉が前進していることを確認し、今年中の正式署名に向けた交渉加速で合意した。
ペルーとタイの二国間貿易額は2024年に約4600億円(約10億米ドル)規模に達しており、食料・鉱物・農産物分野で補完性の高い経済構造を持つ。タイにとってペルーは南米市場への足がかりとなる戦略的パートナーであり、日本企業にとっても両国を拠点とするサプライチェーン最適化の観点から注目される動向だ。
目次
タイのFTA網拡充、対南米戦略が本格化
タイは現在、EU・GCC(湾岸協力会議)・カナダなど複数の相手国・地域とのFTA交渉を並行して進めている。2026年は選挙後の新政権が通商政策を本格始動させた年となり、FTA網の拡充が経済外交の軸となっている。タイ商務省によれば、現在発効済みのFTAはASEAN経由を含め13本に上り、ペルーとの合意が実現すれば初の南米二国間FTAとなる。
日系食品・農業・化学メーカーはペルー産素材(銅・亜鉛・魚粉・コーヒー等)をタイ経由で調達するルートの採算改善につながる可能性がある。協定の具体的な関税削減スケジュールや原産地規則は今後の交渉次第だが、タイのFTA戦略の方向性を示す動向として注視が必要だ。タイ商務省は今年中に交渉を最終局面に持ち込む意向を示しており、締結の行方が注目される。
