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【自動車】タイのEV優遇策、BEVへの車種偏重に自動車業界が見直し求める

タイ政府がEV(電気自動車)産業の育成を進める中、優遇策の内容をめぐって自動車業界から見直しを求める声が強まっている。現行の優遇制度「EV3.0」「EV3.5」は、バッテリーだけで走るBEV(バッテリー式電気自動車)への支援が中心で、内燃機関車やハイブリッド車を扱うメーカーからは不公平だとの指摘が出ている。

現代自動車タイ法人のワロップ社長は、タイが単なるBEV生産拠点ではなく、内燃機関車やハイブリッド車、航続距離延長型EV(REEV)まで幅広く手がける「自動車ハブ」であると強調。長年投資してきた既存メーカーや部品サプライヤーは雇用創出とサプライチェーン強化を支えてきた実績があり、政府には国内販売拡大と既存投資家保護を両立させる政策運営が求められるとした。

タイは世界の自動車生産国ランキングで10位から11位に後退。現代自動車は世界14カ国に工場を持つが、タイを東南アジアの主要輸出拠点と位置づけ、EV部品の現地調達比率は46%と最低基準の40%を上回る。

中国系メーカーの立場からも同様の声が上がる。中国・奇瑞汽車傘下のオモダ・アンド・ジェイクー・タイランドのツイ社長は、政府により長期的な支援を求める。同社は自動車部品分野への投資拡大や、REEVなど新エネルギー車の生産増強を計画しており、タイのエネルギー転換にも貢献すると強調。タイ国内販売台数は月間3000〜3500台に上る。

一方でタイ政府は、BEVを2030年までに全体生産の30%に引き上げる「30@30」政策を掲げる。この目標には乗用車だけでなく電動バイクや電動バスも含まれている。業界団体は、目標達成には特定車種への支援集中ではなく、多様な車種を対象とした柔軟な制度設計が不可欠だと訴えており、今後の政策見直しの行方が注目される。

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