【エネルギー】タイのエネルギー事業局 中東紛争下でも国内原油供給は問題ないと説明
広告
タイのエネルギー事業局(DOEB)は、中東での紛争が続く中でも、8月にタイ国内で原油が不足する事態には陥らないとの見方を示した。国内6カ所の製油所すべてで、必要な原油供給が確保されているという。
DOEBのサラウット局長は、原油輸送に使われる海上ルートは一部しか制限されておらず、原油や石油製品の輸送は継続していると説明した。世界有数の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡についても、完全な封鎖には至っていないとした。紅海周辺など一部の航路では緊張の高まりによって影響が出ているものの、船舶の通行自体は続いているという。
海運会社の間では航路の一部変更や保険料の上昇といった動きも見られるが、供給そのものが途絶える状況ではないと報告。タイの各製油所は、中東産原油への依存に伴うリスクを軽減するため、すでに調達戦略の見直しを進めているとサラウット局長は付け加えた。
原油価格の変動は、タイ国内の物価やガソリン・軽油の小売価格に直結するだけでなく、製造業のコスト構造にも大きな影響を及ぼす。特に物流費や工場の稼働コストが利益を圧迫しやすい業種にとって、原油供給の安定は事業計画を立てるうえで欠かせない前提条件となる。
もっとも、中東情勢は依然として流動的であり、今後の戦況次第では海上輸送ルートがさらに制限される可能性も残る。タイ政府としては、原油の調達先を多様化する取り組みを継続しつつ、価格変動リスクへの備えを強化していく方針だ。
