【商業】タイの飲食業界 深刻な人手不足でテクノロジー活用による省人化が加速
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タイの飲食業界で人手不足への対応が急務となっており、事業者の間でテクノロジーを活用した省人化の動きが広がっている。タイレストラン協会のタニワン会長は、タイ英字紙「バンコク・ポスト」の取材に対し、ホール業務・厨房業務のいずれにおいても人材確保に苦慮している現状を明らかにした。
同会長によると、国内の飲食店数や従業員数についての正式な調査は存在せず、業界全体の実態を正確に把握することが難しい状況が続いているという。そうした中でも、多くの事業者が人手不足を補うため、注文用のセルフオーダー端末やモバイルアプリの導入、キッチン業務の一部自動化といった対応を進めている。
飲食・飲料業界の市場規模は拡大を続けており、カシコン・リサーチ・センターが5月に公表した分析によると、2026年の飲食・飲料店の売上高は673億バーツに達すると見込まれている。市場が拡大する一方で、人材の確保が事業拡大の制約要因になりつつある点は、業界にとって大きな課題だ。
タイでは、少子高齢化の進行や他業種との人材獲得競争の激化などを背景に、サービス業を中心に人手不足感が強まっている。最低賃金の引き上げが進むバンコクなど都市部では、人件費の上昇と人手不足が同時に事業者の経営を圧迫しており、限られた人員で店舗運営を続けるための省人化投資の必要性は一段と高まっている。
こうした状況を受け、大手チェーンだけでなく個人経営の店舗でも、配膳ロボットやキャッシュレス決済端末の導入を検討する動きが出始めているという。タイで飲食事業を展開する日系企業にとっても、人材確保の難しさは共通の課題。注文・決済システムのデジタル化や、調理工程の効率化といった省人化への投資は、今後の店舗運営における重要な経営判断の一つとなりそうだ。
