【経済】タイ第2四半期GDP1.9%成長、通年見通しを2.0~2.5%へ上方修正
広告

タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)は8月17日、2026年第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比1.9%増だったと発表した。前四半期(1~3月)の同2.8%増から鈍化。季節調整済みの前期比では0.2%のマイナスとなり、3四半期ぶりに下落に転じた。
内訳を見ると、輸出額は99億1000万ドルで前年比17.6%増と好調を維持し、民間投資も13.4%増と大きく伸びた。半導体や電子機器分野への旺盛な投資意欲がこの背景にはある。一方、家計の消費動向を示す民間消費は1.9%増にとどまり、前期の3.3%増から大きく減速した。NESDCのダヌチャ事務局長は、ほぼ全ての支出項目で消費が落ち込んだと指摘し、物価動向や家計債務の重さが背景にあるとの見方を示す。消費者信頼感指数も50.3と、14四半期ぶりの低水準に沈んでいる。
こうした結果を踏まえ、NESDCは通年の成長率見通しを従来の1.5~2.5%から2.0~2.5%へ上方修正した。輸出の伸び率見通しも9.6%から15.1%へと大幅に引き上げている。半導体・電子分野を中心とした輸出と投資の強さが、内需の弱さを補う構図が当面続く見通しだ。同時期にはタイ投資委員会(BOI)が半導体やプリント基板(PCB)、データセンターへの投資申請が積み上がっていると発表しており、GDP統計が示す投資の強さを裏づける形となっている。
日本企業にとっては、輸出・投資関連分野は追い風が続く一方、小売や外食などの内需依存型ビジネスは当面、慎重な運営が求められる局面となる。なお、公的債務は3月末時点で12兆9000億バーツ、対GDP比66.9%に達しており、財政出動の余地にも限りがある点には、今後の政策動向を追う上で留意が必要だ。
