【貿易】8月輸出24.3%増と56カ月ぶり高い伸び、AI関連がけん引し対日も好調

タイ商務省の貿易政策戦略局(TPSO)は9月25日、8月の輸出額が346億1870万ドル(約1兆1576億バーツ)と前年同月比24.3%増えたと発表した。2021年12月以来、56カ月ぶりの伸び率だ。前年を上回るのは26カ月連続で、金額は過去3番目の大きさだった。一方、輸入は25.1%増の371億140万ドルで、貿易収支は24億8270万ドルの赤字となった。
けん引役は工業製品だ。8月は27.1%増と、94カ月連続で増えた。電話機と部品が151.2%増、コンピューターと部品が42.1%増と、AIやデータセンターへの投資を背景にした電子機器が大きく伸びた。農産品も4.2%増えた。ドリアンやマンゴスチンなどの果物が24%、天然ゴムが23.2%伸びた。
国・地域別では、米国向けが48.7%増と35カ月連続で拡大した。米国の通商法301条にもとづく追加関税の対象外となった2120品目以上が、対米輸出額の60%超を占める。日本向けは19.6%増、中国向けは15.5%増、EU向けは23.1%増だった。一方、中東向けは7.8%減、南アジア向けは11.4%減となり、自動車と部品の輸出が落ち込んだ。
1〜8月の累計では、輸出が2661億4970万ドルと18.9%増えた。ただ、輸入は36.1%増とさらに伸び、貿易赤字は378億3720万ドルに膨らんでいる。
通年の見通しについて、商務省は5〜11%増(中央値8%)という公式予想を据え置き、11月に見直す方針だ。これまでの伸びを踏まえると、通年で15%増に届く可能性もあるという。そのためには残る4カ月で、毎月310億ドル以上を輸出する必要がある。
先行きの懸念材料もある。ホルムズ海峡が封鎖されれば、海運や燃料価格に響く。米国では関税を見越した前倒しの輸入で在庫が積み上がっており、今後の発注が減るおそれがある。
