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【政治】タイ政府が省令7600本を全面見直し、汚職を防ぎ企業の手続き負担軽減へ

タイ政府は、汚職の温床となる役所の裁量を減らすため、約7600本ある省令をすべて見直す方針を打ち出した。パコーン副首相が10月1日、タイ商工会議所など民間3団体の合同委員会(JSCCIB)が開いた汚職撲滅の会合で明らかにした。

副首相によると、タイには法律が900本以上あり、その9割以上は役所が許可や禁止で民間を「管理」する規則になっている。古い法律の整理が進まないまま新しい法律が重なり、手続きが複雑になった結果、担当者の判断に頼る場面が増えて不正の余地を生んできた。政府は役所の役割を「管理者」から「手助けする存在」へ変え、電子政府への移行に合わせて省令を作り直す。企業活動の障害となっている40以上の下位法令も、民間と一緒に廃止や改正を検討する。

行政のスリム化にも取り組む。現在、予算の73%を人件費など経常的支出が占めており、これは経済協力開発機構(OECD)加盟国の30%以下と比べて重い数字だ。成果に応じて予算を配る仕組みへの切り替えも進める考えだ。副首相は「今やらなければ手遅れになる」と危機感をにじませた。

アヌティン首相は汚職対策を「国家の使命」と位置づけ、官民合同の汚職対策委員会も設けた。地方公務員の採用試験をめぐる不正では、被害額が24億バーツと推計され、資金洗浄取締事務所(AMLO)が3億2000万バーツを取り戻した。過去1年間に詐欺組織などから差し押さえた資産は15億ドルを超える。

中央銀行(BOT)のウィタイ総裁も、決済サービス会社がグレーな事業やオンライン賭博の代金を受け取ることを禁じる告示を、近く官報に載せると表明。総裁は、今年の経済成長率が2.3%に留まる見通しの中、汚職や不正な資金の流れが国の力を奪っていると訴える。許認可の手続きに悩まされてきた日系企業にとって、改革の行方は見逃せない。

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