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【製造】タイ洪水が食品サプライチェーンを直撃、影響は2027年初めまで続く恐れ

9月下旬からタイ各地を襲った洪水が、被災地域を越えて製造業のサプライチェーン(供給網)に影響を広げている。タイ商業会議所副会頭でタイ未来食品貿易協会会長のウィシット氏は、タイ経済紙『プラチャーチャート』の取材に対し、特に農業・食品分野のリスクが2027年初めまで続く可能性があると指摘した。洪水は10月10日時点でバンコクと21県に広がり、113万世帯が被災している。

同氏によると、洪水の影響を受けた事業者は40県で1315社に上る。チョンブリ県のアマタシティ工業団地では34工場が操業を停止。問題は浸水した工場だけに留まらない。「受注はあるのに、原料の到着遅れや従業員の通勤難、輸送途中での滞留で生産や納品が間に合わない」との懸念を示す。

同氏が警戒するのは3つの分野だ。第1は野菜や果物、生鮮・冷蔵水産物など賞味期限の短い商品。輸送の遅れが品質や輸出機会に直結する。第2は季節原料を使う缶詰・冷凍の加工品で、農地が回復しなければ工場が動いても原料が不足しかねない。第3は資金力に乏しい食品関連の中小企業である。代替原料の購入や在庫の保管、輸送ルートの変更といった対応の余地が小さく、支援が迅速に届く仕組みが欠かせないとした。

企業側の対策としては、供給網全体の点検と代替調達先の確保、出荷前の代替輸送ルートの準備、取引先への早期連絡と納期の再調整、従業員と運転資金の確保の4点を挙げた。政府に対しては、排水と道路の早期復旧に加え、農家支援と工場の復旧を一体で進めるよう求めている。

同氏は「一時的な停滞を、長期的な顧客喪失にしてはならない」と強調する。顧客が発注先を他国へ移せば影響は長期化することになる。日系の食品・加工メーカーにとっても、原料産地の被災状況を個別に把握し、納期について早めに顧客と調整することが急務となりそうだ。

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