非常事態宣言を1カ月延長、商業施設の営業規制は一部解除へ
プラユット首相は4月28日の閣議終了後、4月 30日までとされていた非常事態宣言および午後10時から翌午前4時までの夜間外出禁止令を5月31日まで延長すると発表した。
現在、告知されている県境を越える移動自粛(禁止)および集会の禁止は継続する一方で、非常事態宣言下で一時閉鎖されている商業施設については徐々に営業を認めていく方針を示した。ただ、2週間ごとに状況を確認し、規制の強弱を変えていくという。
商業施設の営業再開であるが、27日、新型コロナウイルス感染症対策センターは事業を以下の4つのカテゴリーに分類した上で順番に営業を認めていく指針を示している。
①(白色)日常生活に必要な施設➤小規模雑貨店、公園
②(緑色)空調設備の有無に関係なく小規模施設、屋外競技場
③(黄色)空調設備の設置された人の多く集まる閉鎖空間施設
④(赤色)ボクシングスタジアム・娯楽店・映画館など人が密集する施設
この日行われた新型コロナウイルス感染症対策センター作業部会の会合では、5月3日より定期市、美容院(カット、シャンプのみ)、食堂(アルコール飲料は販売禁止)、ペットショップ(トリミングのみ)、葬儀屋、公園、屋外競技場(ゴルフ、テニス)の営業再開が提案された。なお、ここでデパートは営業再開候補に挙がらなかった。
一方、アサウィン・バンコク都知事は4月28日、8つのカテゴリーの施設の営業を5月1日から再開する準備をしていることを明らかにした。同都知事がこの日、条件付き営業再開の準備をしているとしたのは以下の施設。
①飲食店(内部での飲食は可能となるが座席は1.5㍍間隔とすること。アルコール販売禁止。営業時間は非常事態宣言の規定に従う)
②市場、定期市
③運動場、スポーツセンター(ジョギング、バトミントン、テニスなど人との距離が保てる競技のみ容認。サッカー、ソフトボール、バスケットボールなど接触プレーのある種目は不可)
④公園(運動、休憩ともに可。グループ活動は禁止)
⑤美容院、理髪店(カット、シャンプー、ドライヤーのみ。完全予約制として2時間ごとに消毒を行う。従業員にはマスクおよびフェイスシールドの着用を義務付け)
⑥ペットショップ(トリミングのみ)、動物病院(診察は1人1匹のみ。2時間ごとに消毒を行う)
⑦クリニック、医療施設
⑧ゴルフ場および練習場
いずれも感染防止のため、入店・入場前の検温、マスク着用、手洗い、消毒用ジェル使用を徹底。人との距離は1.5~2㍍を保つようにする。仮に感染防止を怠っていると判断された場合は即刻営業停止が命じられる。都知事によれば、この都庁方針はすでに政府に報告しており、29日にバンコク都伝染病委員会の会合で再度検討された後、30日以降に正式発表される見通しだ。
なお、バンコク都内で4月30日までとされているアルコール飲料の販売禁止措置を延長するかどうかは改めて告知するとのことだ。