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タイ中銀が政策金利を2・5%に据え置き セーター首相は不満を表明

タイ中央銀行は2月7日の金融政策委員会(MPC)で委員7人のうち賛成5人、反対2人で政策金利を2・5%に据え置くことを決めた。政策金利に関しては、以前からセーター首相が「タイ経済が危機的状況にある」として経済回復の促進のために0・25ポイント引き下げるべきとの見解を示しており、つい先日も「国民を助けることになる。物価上昇にはつながらない」と述べ、利下げが必要との立場を鮮明にしていた。

このため、今回MPCが利率据え置きを決めたことについては、「利率を巡ってセーター首相とセタプット中銀総裁の間で起きた綱引きの結果」との見方が出ている。

民間部門からも首相と同じように利下げを求める意見も出ており、スパン元タイ工業連盟(FTI)会長は、「家計債務もGDPの約100%と非常に大きく、利下げが理に叶っている」と述べていた。 今回のMPCの決定を受けてセーター首相は7日、「この10年で最も高い2・5%という政策金利の据え置きを決めたことには同意できない。私は中銀の金融政策に口出しできない。財政政策と金融政策は共同歩調をとるべきと考えているが、私には中銀のやることに介入する権限がなかった」と記者団に語った。

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