最低賃金3者委員会、セーター首相の「上げ幅が小さすぎる」とする苦言に反発
最低賃金3者委員会が先に1日当たり最低賃金を2~16バーツ引き上げるとの方針を決めたことに対し、セーター首相が「上げ幅が小さすぎる」として同委員会に再考を求める意向を示した問題で、労働省は12月10日、委員会との話し合いに前向きな姿勢を示した。
とはいうものの、政府・雇用者・被雇用者の代表で構成される3者委員会は、「2~16バーツの引き上げは最終決定であり変更できず、また、首相にこの件に口出しする権限はない」と反発。同委員会からは、各都県の賃金委員会がそれぞれの経済状況に照らして適切と考えられる上げ幅を提言し、これに基づき3者委員会が新しい最低賃金を決めていることを首相は承知していないのではないかといった批判も出ている。
特に最南部のヤラ、ナラティワート2県については最低賃金の上げ幅が2バーツにすぎず、セーター首相は「不満」としてるが、これら2県の賃金委員会からは「今回は最低賃金を引き上げない」との提言があったことも首相は知らなかった可能性があるとのことだ。