【食品】タイ農業省、「ドリアン落下」疑惑で輸出業者を緊急調査 GAP認証悪用も厳追
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タイ農業省は5月16日、中国広州のドリアン輸入業者から「落下して傷んだドリアンが届いた」との告発を受け、輸出元の梱包施設を緊急調査すると発表した。問題の荷物は4月26日にチャンタブリ県ターマイ郡の梱包業者から出荷されたもので、農業省はただちに担当官へ現地調査を指示した。違反が確認された場合は法令の定める最大限の罰則で訴追する方針だ。
今シーズン、タイから輸出されたドリアンは1億6800万個を超えており、疑惑の対象はわずか30個にすぎない。中国当局からも今シーズンは未熟果実や農薬汚染に関する警告は一切出ておらず、農業省は「全体の品質水準は高く保たれている」として冷静な対応を呼びかけた。
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品質管理徹底が課題のタイ産ドリアン
今回問題視されているのが農場の生産者適正農業規範(GAP)認証を梱包業者が不正流用した疑いだ。農業商品・食品基準局(ACFS)は全国23の梱包業者にすでに違反警告を発出。チャンタブリ県内の1業者は5月6日から30日間の出荷停止処分を受けた。ACFSは農業基準法を根拠に全梱包施設の立入検査を強化しており、違反が判明した場合は免許の即時停止・取消を含む厳格な法的処置をとる方針だ。
タイのドリアン輸出額は2024年に1348億バーツを記録。2026年の生産量は139万1421ライの栽培面積を背景に前年比9.93%増が見込まれており、旺盛な中国需要に応えるブランド信頼性の維持が一層重要な局面を迎えている。ベトナムやマレーシアなど競合国が中国市場でのシェアを急拡大するなか、品質管理の徹底がタイ産ドリアンの競争力を左右しかねない状況となっている。
