【貿易】タイが対米互恵協定の妥結急ぐ 強制労働問題で追加関税の瀬戸際
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タイ商務省は、米国との互恵貿易協定(ART)の6月末妥結を目指し、交渉を急ピッチで進めている。スパジー副首相兼商務相が明らかにした。
背景にあるのは、米国通商代表部(USTR)が1974年通商法第301条に基づき進めている関税調査だ。米国は2月20日、連邦最高裁から互恵関税の違憲判決を受けた後、同法第122条を援用して全世界を対象に10%の輸入関税を7月24日まで暫定適用。そして、この期間中、さらに強力な第301条による措置の発動を準備している。
問題の発端は、強制労働規制の不備だ。USTRは60カ国・地域を審査し、タイを含む46カ国について「強制労働による輸入品を防ぐ規制または執行措置が不十分」と判断。このグループには12.5%の追加関税が課される可能性がある。タイは強制労働国からの輸入を制限する法律や管理措置がないことを問題視されている。
米国はタイに対し、7月6日までに書面コメントを提出するよう要請。このため、米国の最終決定は7月24日の期限前に下される見通しだ。タイ商務省は、米国が既に互恵協定を締結したマレーシア・グアテマラ・バングラデシュ・アルゼンチン・台湾が低関税グループ(10%)にとどまっていることを踏まえ、協定妥結による恩恵を狙う。タイ工業連盟(FTI)のピムジャイ会長は「食品メーカーへの打撃は確実だ」と警戒しつつも、「タイが自国労働者による製品であることを示す証拠は明確に存在する」と強調。タイの交渉担当者は5日、約2週間の協議のため渡米した。
