【政治】シハサク外相 パリOECD閣僚会議でタイの産業政策転換ビジョンを説明
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タイのシハサク外相(副首相兼務)は6月4日、パリで開催されたOECD閣僚理事会(MCM2026)で演説し、タイが目指す産業政策の転換ビジョンを国際社会に示した。会議のテーマは「開かれた市場・成長・繁栄のための産業政策の正しいあり方」。フィンランドが議長国を務め、韓国・ニュージーランドが副議長を務めた。
外相は「現代の競争力は、もはや投資優遇策の充実さだけでは決まらない。人材の質、イノベーション、規制の質、ビジネス環境の整備、そして政策の一貫性によって左右される」と強調した。
製造拠点から変革拠点へ
タイは1960年代以降、標的を絞った投資優遇策と外国直接投資(FDI)の積極的な誘致、国内サプライチェーンの育成を通じ、農業中心の経済から自動車・電子・石油化学を軸とする製造ハブへと変貌を遂げた。しかし外相は「その成長を支えた条件はすでに変化した」として、産業政策の役割を特定セクターへの直接支援から経済全体の変革の促進へとシフトさせる必要があると強調した。
具体的には、人的資本への投資(技能開発・生涯学習の拡充)、イノベーション・エコシステムへの支援強化、デジタルインフラと脱炭素技術への積極投資、そしてサプライチェーン・技術・エネルギー・投資が国境を超えて融合するASEANレベルの経済統合の深化を柱として挙げた。
OECD加盟の意義について外相は「目標ではなく、より広い経済変革プロセスの一部」と位置づけ、加盟によりタイの法制度・政策・慣行が国際水準に近づき、政策の整合性が高まり、制度基盤が強化されるとした。日系企業にとっては、タイの規制環境・法制度の透明性向上が今後の投資判断に影響する重要な政策シグナルとなる。
