【IT】TH-AIパスポート事業 16億バーツの調達決定速度に野党上院議員が疑義
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タイのナンタナ上院議員は6月8日の国会審議において、デジタル経済・社会省(DES)が推進する「TH-AIパスポート」事業に対し9項目にわたる疑問点を列挙し、事業の透明性と妥当性を厳しく追及した。TH-AIパスポートは国費16億バーツを投じ、12種類のAIモデルを調達し、タイ国民500万人(上限)に高度なAIサービスへのアクセスを提供するという国家DX事業だ。
ナンタナ議員が問題視したのは、調達仕様書(ToR)の策定から入札完了まで34日間しかかかっていない点だ。「スピードは信頼を高めるどころか、疑念を呼ぶ」として、500万アカウントという規模の根拠や、利用者の選定基準の不明瞭さも取り上げた。
DES省はこれを受けて6月11日、民間・学術・専門家・一般市民を招いた公開フォーラムを開催し、事業の枠組みや実施計画について意見を募ると説明。政府主導のAI国家戦略がスピードを優先するあまり、ガバナンス上の懸念を生んでいる構図は、タイのデジタル行政との協業を検討する日系企業にとっても無視できないリスク要因となる。
