【貿易】マレーシアのエビ輸入停止でタイが対抗策 WTO・ASEAN提訴も辞さず
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マレーシアが6月1日、タイ産エビ5種の輸入を全面停止してから、タイ政府は代替市場の確保と外交的解決に向けた対応を本格化させている。ラチャダ政府報道官は、商務省がクアラルンプール在外商務官事務所に現地動向の監視を指示したことを明らかにした。
対象はブラウンタイガープロウン・バナナプロウン・バナメイエビ・ブラックタイガーエビ・ブルーエビの5種で、タイ産シーバスにも衛生証明書の添付が義務づけられた。この措置は、タイ当局がマレーシア産シーバスに化学物質や抗生物質の残留を検出し、輸入制限を課したことへの報復とみられている。
価格急落が南部農家を直撃
禁輸の影響はすでに産地に及んでいる。措置の噂が広まった5月中旬、タイ南部の養殖業者によれば、農場出荷価格が1キログラムあたり最大30バーツ急落したという。南部には約3000の養殖業者が存在し、収集業者、加工工場、輸出業者を含む幅広いサプライチェーンを形成している。アヌティン首相は農家の窮状に懸念を示し、価格下落防止と代替市場確保を指示した。
商務省は13項目の緊急施策を打ち出し、月間約400トン分の輸出代替を目指す。中国での販促イベントや国内購買促進、プーケットでの販売活動を展開するほか、WTOとASEANの場での問題提起も視野に入れている。マレーシア側はいまだタイ当局からの回答を受け取っていないと公表しており、外交的解決の見通しは不透明なままだ。
