【食品】タイの高級ドリアン 生産量が国内需要を上回り農家の販売価格が急落
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タイ産の高級ドリアンをめぐり、国内向けの生産量が需要を上回り、農家の販売価格が大きく下落しているようだ。一方で、対中輸出は引き続き好調を維持しているという。
タイは世界最大級のドリアン生産国であり、年間の生産量は約90万トンにのぼる。このうち国内で消費されるのはおよそ30万トンにとどまり、残りの大半が中国向けに輸出されている。近年、中国国内でドリアン人気が高まり、タイ産ドリアンの輸出量は増加を続けてきた。ドリアンはタイ語で「果物の王様」とも呼ばれ、独特の強い香りと濃厚な味わいが特徴の熱帯果実だ。
ただし、輸出向けとして求められる規格は厳しく、形や大きさ、熟度などの基準を満たさない果実は国内市場に回される。今回伝えられている価格下落は、こうした国内向けの供給が需要を上回ったことが主な要因とみられる。輸出基準を満たす良質な果実については引き続き堅調な需要が続いており、対中輸出量は増加基調を保っているという。
タイ商務省はこれまでにも、影響力のあるインフルエンサーを活用したライブコマースなど、新たな販売チャネルを通じて国内向けドリアンの販路拡大を図る取り組みを進めてきた。生産者、業者、消費者の間で価格の安定と信頼の維持を図ることが、今後の課題として挙げられている。
なお、近隣のマレーシアでも同様に、高級品種ムサンキンが供給過多で価格が急落する事例が報告されており、東南アジア全体でドリアン産業の需給バランスが課題となりつつある。
