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【物流】タイ政府、財界の意見受けランドブリッジ計画見直し まず既存インフラ整備

タイ政府は、南部の東西を結ぶ巨大インフラ構想「ランドブリッジ計画」について、財界からの意見を踏まえ戦略を見直す方針を示した。アヌティン首相は7月18日、中国・成都で記者団に対し、まずは鉄道や道路、港湾の未整備区間を優先的に完成させる考えを明らかにした。同計画は、前政権下から重要プロジェクトとして検討が進められてきた経緯がある。

ランドブリッジ計画は、タイ半島部のアンダマン海側とタイ湾側にそれぞれ深海港を建設し、鉄道や高速道路で結ぶことで、マラッカ海峡を経由しない新たな貨物輸送ルートを生み出す構想だ。実現すればインド洋と太平洋を結ぶ物流の要衝になり得るとされてきた。しかし民間セクターからは、今後5年から10年程度の需要に見合った、より現実的で段階的な整備を求める声が上がっていた。

首相はこうした意見を受け、まずアンダマン海側のラノーン港の整備を優先する考えを示した。これには同港をチュンポン県や国内の陸上物流網と結び付けることで、貨物を国内外へ円滑に運べる体制を整える狙いがある。一方、運輸省ではランドブリッジ計画全体の経済性や投資時期については並行して調査を継続する方針という。

政府は、既存インフラの改善を優先することで、より早く、かつ投資規模に見合った効果を得られると判断したとみられる。財政負担を抑えつつ物流効率を高める、現実的な選択といえるだろう。ランドブリッジ計画そのものは今後も検討が続けられる見通しだが、実現には長い時間がかかる可能性がある。タイ南部の物流網整備は、日系企業の輸送ルート選定や生産拠点戦略にも影響を及ぼす重要なテーマとなる。

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