【商業】タイのEC出店者ら 大手プラットフォームの手数料引き上げに不満噴出
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タイのEC事業者団体は、大手ECプラットフォームの手数料引き上げなどを巡り出店者から寄せられた不満を受け、タイ取引競争委員会(TCCT)と協議の場を持った。会合には手数料や取引慣行を巡ってトラブルを抱える出店者らが集まり、協議の結果、TCCTは被害を訴える出店者向けの苦情受付窓口を新設することを決めた。
同協会の委員を務めるウォラウット氏によると、問題となっている大手プラットフォームの具体名は明らかにされていない。出店者側は、手数料が上限を設けないまま随時引き上げられる運用を問題視しており、「通常の事業運営になじまない」と不満を訴えているという。多くの出店者は3カ月から1年先の在庫を見越して仕入れを行うため、コストの予見可能性が経営上重要になる。手数料が予告なく変わると、価格設定や利益計画が大きく狂う恐れがあるためだ。
タイのEC市場は近年、越境ECの拡大とともに規模を伸ばしてきたが、その裏側でプラットフォームと出店者の力関係を巡る摩擦が表面化した形だ。タイでネット販売や越境ECを展開する日系事業者にとっても、手数料体系や規約変更の運用ルールがどう整備されるか、今後の議論の行方を注視する必要がある。TCCTは今後、寄せられた苦情の内容を精査したうえで、必要に応じて取引競争法に基づく調査に乗り出す可能性があるとみられる。
タイの取引競争法は、市場で優越的な立場にある事業者が、取引先に不当に不利な条件を押し付けることを禁じている。今回の協議は、この規定が巨大ECプラットフォームにどこまで適用されるのかを占う試金石になるとの見方もある。手数料や規約の透明性が高まれば、中小の出店者にとって参入しやすい環境が整う一方、プラットフォーム側の収益モデルにも一定の影響が及ぶ可能性がある。
