【不動産】タイ森林局、プーケット島内での違法な土地占有の摘発を8地点に拡大
タイの森林局(RFD)は、プーケット島内の8地点を対象に、森林への違法な土地占有を巡る摘発を拡大した。政府が進める「プーケット・モデル」政策の一環で、不法占有された土地を取り戻すことを目的としている。今回の作戦は、7月にヌイビーチで裁判所命令に基づき違法建築物500棟が撤去され、10年越しの土地占有問題に決着がついたのを受けたものだ。森林局のパットポン副局長によると、国内治安維持司令部(ISOC)から寄せられた情報をもとに、8地点での違法占有の疑いを調査することになったという。8月3日から5日にかけて160人超の職員が動員され、タラン郡のテープカサットリーやチェンタレー、シースントーン、ラワイ、カマラ、パトンといった地域の現地調査にあたった。特に山間部は森林破壊が深刻とされ、重点的な調査対象となっている。対象区画の一部は、正規の土地権利証を持つ個人が保有している可能性もあるが、当局はその権利証が適法に発行されたものかどうかを検証するとしている。プーケットを巡っては、外国人によるいわゆる名義借り(ノミニー)を通じた土地保有の問題も指摘されており、今回の摘発強化はこうした構造的な問題への対応の一環と位置づけられる。
プーケットで別荘やリゾート開発、不動産事業に関わる日系企業や個人にとっては、土地権利証の正当性確認や取引時のデューデリジェンスが一段と重要になる局面といえる。国有林や国立公園、公有地への不法占有は、プーケットに限らずタイ各地の観光地で長年の課題とされてきた。今後は土地権利証の発行経緯を遡って点検する動きが強まる可能性があり、既に取得済みの権利証でも無効と判断されるケースが出てくることも想定される。外国人が現地の協力者を通じて土地を実質的に保有する仕組みへの監視も一段と厳しくなる見通しである。
