【製造】PTTGC、コモディティ依存脱却へ5カ年計画 特殊化学品30%目指す

PTT グローバルケミカル(PTTGC)が、主力事業をコモディティ型石化製品から高付加価値の特殊化学品やバイオ化学品へ転換する5カ年計画を発表した。10日の記者会見で、ナロンサックCEOは、現在80対20のコモディティと特殊品の売上構成比を、2030年までに70対30まで引き上げる方針を示した。石化市況の変動リスクを抑え、利益率を高める狙いがある。
2026年4~6月期は、調整後EBITDAが前四半期比81%増の269億バーツ、純利益は122億バーツとなり、1~3月期の32億バーツから大きく回復した。原油高による在庫評価益やコスト削減が寄与した。ティティポンCFOは、有利子負債を1160億バーツ圧縮し、4~6月期末で約1500億バーツまで減らしたと説明した。
計画の柱は、特殊塗料事業の子会社アルネックスだ。上半期の業績目標を上回り、タイ・ラヨーン県のほか中国、インドでも事業を拡大している。バイオ・グリーン分野では、新工場やリサイクル事業エンビコがフル稼働に達したほか、持続可能な航空燃料の生産能力を4倍に引き上げる計画。東レとのバイオ繊維合弁事業も進める。
ライバル企業SCGCとのオレフィン事業統合も検討を続けており、結論は9月末までに出す見通しだ。実現すれば生産能力で世界トップ10のオレフィンメーカー入りの可能性があるという。長期的には、ラヨーン県のマプタプット・コンプレックスをEVや医療、電子機器分野のサプライチェーンを支える拠点として10~15年かけて育てる考えを示す一方で、電池そのものの生産は行わない方針も明らかにした。
経営陣は世界的な供給過剰の解消に2~3年かかるとみており、原油価格や中東情勢への警戒感も残る。特殊化学品拠点の拡大は、タイに進出する日系素材メーカーの取引先選定にも影響しそうだ。
