【エネルギー】タイ投資委員会、東部経済回廊の水・電力インフラ整備へ 4機関と連携協定を締結
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タイ投資委員会(BOI)は8月17日、東部経済回廊(EEC)における投資のボトルネックを解消するため、主要インフラ供給機関4団体と包括的な連携協定を結んだ。工業用水と電力の安定供給体制を築くことで、東部地域が目指す総額2兆6000億バーツ規模の投資誘致を後押しする狙いだ。同地域には先端製造業やデータセンターが集積しており、水と電力を確実に確保できるかどうかが、外資企業の進出判断を大きく左右する要因となっていた。
連携にはタイ発電公社(EGAT)や水電公社などが加わり、クリーンエネルギーの優先供給網構築や送電インフラの拡充を具体化する。EGATは特に、小型モジュール炉(SMR、従来より小型で建設期間を短縮できる原子炉)の導入検討や、広域送電網「アークグリッド」による電力融通を進め、2065年の温室効果ガス排出実質ゼロ目標を見据えたグリーン電力を産業界に供給する方針を掲げる。脱炭素化を経営課題に据えるグローバル企業にとって、再生可能エネルギーを受電できる環境の整備は欠かせないためだ。
水資源についても、近年の気候変動に伴う渇水リスクに備え、大規模な淡水化施設や回廊全域を結ぶ送水パイプラインの建設を計画。タイ工業団地公社(IEAT)と協力し、既存の工業団地や新規開発地区へのインフラ接続を円滑にする仕組みも導入した。半導体や電子部品など大量の水を使う高付加価値産業の受け入れ態勢は、大きく改善する見通しだ。
グローバルサプライチェーンでは製造工程での再生可能エネルギー利用が必須要件になりつつあり、タイ政府主導によるグリーン電力網の整備は日系企業の環境目標達成を後押しする追い風となる。今後は電力受電制度の具体的な設計や料金体系の行方を注視する必要がある。
