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【経済】タイバーツが対ドルで2カ月ぶり高値急伸 輸出企業の採算悪化懸念強まる

タイの通貨バーツが対米ドルで急速に値上がりしている。一時1ドル=32.64バーツ近辺まで上昇し、約2カ月ぶりの高値水準を付けた。米財務省が長期国債の買い戻し枠拡大を示唆したことでドルが軟化し、日本の消費者物価上昇に伴う追加利上げ観測もアジア通貨全般の買いを誘った。

タイ国内では国家経済社会開発評議会(NESDC)が2026年第2四半期の実質成長率上振れを受け、通期見通しを2.2%へ上方修正。観光需要の回復と個人消費の底堅さが押し上げ材料となった。

ただ、急激なバーツ高は、自動車や電子部品といった輸出主導型産業の収益性を圧迫しかねない。タイ証券取引所では主要銘柄での外国人投資家による利益確定売りが先行し、総合指数は1600ポイント台前半で推移した。電子部品受託製造大手の株価も急落し、採算悪化への警戒感が広がっている。

市場関係者は、為替の上昇ピッチが速すぎるため輸出企業の価格競争力低下は避けられないと指摘。今後は中央銀行の金融政策委員会による金利判断や、財務省の政策対応が焦点となる。

日系企業にとっては、急激な為替変動への備えが急務だ。為替予約の徹底や決済通貨の見直しを進め、調達コストと輸出価格の最適化を図る必要がある。想定を超える為替変動が年間事業計画に与える影響を抑えるリスク管理の重要性が増している。今後の貿易統計や主要国の金融政策動向を注視しながら、為替ヘッジ比率の見直しや現地通貨建て取引の拡大など柔軟な資金管理体制を早期に築くことが欠かせない。サプライチェーン全体のコスト構造を見直す作業も急がれる。

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