【経済】タイ中銀が2026年GDP成長率2.0〜2.4%を予測 輸出がけん引役に
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タイ中央銀行(BOT)の最新予測によると、2026年の実質国内総生産(GDP)成長率は2.0%から2.4%の範囲にとどまる見通しだ。前年までの景気減速から脱し、輸出の復調と民間設備投資の拡大が成長を下支えする構造となっている。エレクトロニクス関連や農産加工品の需要回復を背景に、通年の輸出成長率は12%から13%の高水準に達すると予測した。電子機器の世界的な需要回復やサプライチェーン再編に伴う対外出荷の伸びが景気を強く牽引している。
物価動向は、資源価格の落ち着きを反映して総合インフレ率がマイナス0.1%から2.8%の範囲で推移し、中央銀行の目標レンジ内に収まっている。中銀は金融緩和による景気刺激よりも、家計債務の高止まりなど金融システムの安定を重視した政策運営を維持する方針だ。政策金利も急激な変更を避け、為替相場と資本の流出入動向を慎重に見極める姿勢を崩していない。
一方で、タイ経済が抱える構造的課題も顕在化している。GDPの80%を超える高水準の家計債務は個人消費の足かせとなっており、低所得層や中小企業の購買力回復には時間がかかる状況だ。少子高齢化に伴う労働人口の減少も中長期的な成長の制約要因として指摘されている。BOIは投資比率を対GDP比30%へ引き上げる目標を掲げ、先端産業の誘致を急ぐ。
日系企業は、底堅い輸出需要を捉えて供給体制を最適化する一方、内需の二極化を見据えたターゲット層の再設定を迫られている。コスト上昇を価格に転嫁しづらい市場環境が続くなか、事業の高付加価値化と効率的なオペレーション構築が収益確保の分かれ目となる。
