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【エネルギー】タイBANPUが新戦略発表 データセンター向け電力に30億ドル投資

タイのエネルギー大手バンプー(BANPU)は8月25日、子会社バンプー・パワー(BPP)との合併後の新体制について、経営戦略「エナジー・シンフォニックス」を発表した。新会社は今年第3四半期にもタイ証券取引所に上場する予定で、上場後の証券コードには引き続き「BANPU」を用いる。事業はエネルギー資源、発電、ガス、そして技術・サービスの4本柱に再編される。

今回の再編で特に注目されるのが、米国の天然ガス火力発電事業の強化だ。バンプーは米国で1.5ギガワット分の天然ガス発電資産を持つが、これをニューヨーク証券取引所に上場する子会社BKVコーポレーションのもとに集約し、一体運営する体制を整える。背景にあるのは、AIの普及にともなうデータセンター需要の急拡大だ。データセンターは24時間安定した大量の電力を必要とするため、天然ガス火力は再生可能エネルギーを補う電源として世界的に注目されている。

同社は今後5年間で総額30億ドルをこうした分野に投じる計画を掲げ、脱炭素目標「ネットゼロ」の達成をめざしつつ、電力需要の増加という好機を取り込む構えだ。あわせて、資源開発から発電、供給までを一体で担う「統合エネルギープラットフォーム」への転換も進めるとしている。同社の2026年第1四半期の売上高は約423億バーツにのぼっており、事業規模の大きさもうかがえる。

タイ国内で製造業を営む日系企業にとって、電力の安定供給とコストは事業計画に直結する要素だ。データセンター需要の増加で電力市場全体の構図が変わりつつある中、タイ最大手級のエネルギー企業がどこに投資を振り向けるかは、今後の電力料金や供給の安定性、さらには再生可能エネルギー由来の電力調達のしやすさを占ううえでの重要な手がかりとなりそうだ。

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