【車両】トヨタ、ベトナムへ93億バーツ追加投資 タイのEV投資競争に新たな課題
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日本の自動車最大手トヨタ自動車が、ベトナムのフート工場に2億8300万ドル(約93億バーツ)を追加投資すると発表した。ハイブリッド車を含むノックダウン方式の新型車生産に対応する設備で、自動化を進めて生産能力と品質を高める狙い。トヨタ・モーター・ベトナムの平田修社長は、現地部品メーカーとの取引拡大が国内サプライヤーの育成につながると説明した。
今回の投資はタイからベトナムへの生産移管ではないというのが現地の見方だ。ただしベトナムは近年、完成車の国内組立や部品生産の拡大に力を入れており、EVやハイブリッド車をめぐる投資誘致でタイやインドネシアと競り合う構図が強まっている。タイ政府は「30@30」政策のもと、2030年までに国内生産車の3割をゼロエミッション車にする目標を掲げ、優遇税制などで投資を呼び込んできた経緯がある。
タイの国家経済社会開発評議会(NESDC)のダヌチャ事務局長は、30年以上かけて築いたサプライチェーンを理由に、トヨタがタイの生産拠点を手放すことはないとの見方を示す。ただ、タイの1トンピックアップトラックは輸出が5割増と好調を保つものの、中国系メーカーの攻勢もあり、EVシフトが進む中で新規投資をどう呼び込むかが今後の重い課題となる。
タイには長年、トヨタをはじめホンダや三菱自動車などの完成車工場と、それを支える裾野の広い部品産業が根付いてきた。今回のベトナムへの追加投資は規模自体は限定的とはいえ、周辺国との投資獲得競争が一段と激しくなっている表れともいえる。部品調達や工場運営で現地に深く根を張る日系サプライヤーにとっても、今後は投資配分の変化やEV関連の新規プロジェクトの動向を、これまで以上に注意深く見守っておく必要がありそうだ。
