【物流】タイ新郵便法、年内制定へ 物流・宅配市場の急拡大で規制に抜け穴
広告

タイ政府が、郵便関連法を刷新した新たな「郵便法」を年内に制定する見通しであることが分かった。急拡大を続ける宅配・物流市場をめぐる規制の抜け穴やゆがみに対応し、業界を統括する制度の枠組みを整えるのが狙いだ。国営郵便事業者タイポストのダナント総裁が明らかにした。
ダナント総裁によれば、近年、EC(電子商取引)の拡大を背景に民間の宅配事業者が急増し、市場構造そのものが大きく変化している一方、それを規律する法制度の整備が追いついていなかった実情があるという。
デジタル経済社会省(DES)は法的な抜け穴を解消し業界を統括する規制を改善するため関連機関と連携し現行の郵便法の改正作業を進めているが、タイポスト側も、業界の実態を踏まえた情報や運用上の知見を提供し、改正作業を後押ししている。
現行の郵便法は制定から長い年月が経過しており、宅配便やクーリエサービスなど新しい業態を十分に想定していないとの指摘が業界内で以前から出ていた。近年は電子商取引(EC)の急拡大を背景に、外資系を含む民間の宅配事業者が相次いで参入し、料金やサービス品質をめぐる競争が激化。監督官庁の権限や許認可の基準があいまいなままでは、公正な競争環境の確保や消費者保護に支障が出かねないとの懸念が、法改正を後押しする要因になっている。
タイでは越境ECの普及や物流拠点整備が急速に進んでおり、日系の物流・EC事業者にとっても、新法の内容次第で許認可や競争条件が変わる可能性がある。制度改正の詳細が固まり次第、事業運営への影響を見極める必要がありそうだ。
