【商業】10月1日から食品・日用品が一斉値上げ 即席コーヒーや缶詰など5〜10%

タイで10月1日から、食品や日用品の値上げが相次ぐ見通しとなった。インスタントコーヒーや魚の缶詰、食用油、シリアルのほか、歯磨き粉、調味料、レジ袋や発泡スチロール容器などが対象で、上げ幅は平均5〜10%とみられる。タイ経済紙ターンセータキットが9月23日に報じた。
値上げの主な理由は、エネルギーや輸送、人件費といった事業コストの上昇だ。タイでは中東情勢の緊張を背景に原油価格が高止まりし、物流費が膨らんでいる。政府は軽油価格の抑制策を続けているが、その財源となる石油燃料基金の赤字は大きく、企業のコスト負担も重い状態が続く。レジ袋や容器の値上げは、屋台や飲食店の負担を増すことになる。
値上げを前に、消費者の間では買いだめの動きも出ている。大手生鮮市場の店主によると、仕入れ先は10月1日からの値上げを通告しており、魚の缶詰など一部の商品は新価格が決まる10月上旬まで品薄になりそうだという。
外食業界も影響を受ける。タイレストラン協会のソラテープ会長は、飲食店のコストが5〜10%上がると予想。そのうえで、原価の高い海鮮料理などを中心にメニュー価格を見直し、ほかの品目はできるだけ値上げを抑えて客離れを防ぐ考えを示す。
一方、消費については弱い状態が続く。小売店の中には、ここ数カ月で売り上げが20%以上落ち込んだところもある。小売業者の景況調査では、日用品を扱う業者の37%が3%を超える値上げを予定し、建設資材でも32%が大きな値上げを計画していると回答。今回は、消費が冷え込む中での値上げとなる。
政府は消費喚起策「タイ・チュアイ・タイ・プラス」を10〜11月も続けるが、支援額は1人2カ月で1000バーツに引き下げ。小売・食品・日用品メーカーにとっては、コスト転嫁と販売数量の維持をどう両立させるかが課題となりそうだ。
