【製造】タイとアルゼンチン経済協力強化 自動車部品や農産品で市場拡大
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タイ国際貿易振興局(DITP)の代表団は2025年8月、アルゼンチン経済省と協議を行い、外交関係樹立70周年を機に経済連携の強化を確認した。自動車部品や食品、消費財を中心に貿易拡大を進める方針である。
アルゼンチン側はマンゴーやココナツなどの果物輸入に関心を示しており、タイはドリアンの消費拡大を働きかける。また、アルゼンチン企業のタイ市場進出も奨励し、来年の国際食品展示会「THAIFEX-Anuga Asia」への参加を呼びかけた。
DITPはトヨタ・アルゼンチン幹部とも会談し、同社がタイから部品を輸入して現地生産した完成車を中南米市場へ輸出していることを確認した。訪問には自動車関連14社を含む40社のタイ企業が同行し、ビジネスマッチングが実施された。
一方、アルゼンチンはハラル食品の世界的生産拠点でもあり、タイとのコラボに意欲を示す。また、同国は肉や水産物の輸入障壁緩和を要望しており、双方向の市場開放が進む可能性がある。
2025年上半期のタイ・アルゼンチンの貿易額は総額約20億米ドルで、タイの輸出は8億8300万ドル(前年比24.2%増)に達した。主要輸出品は自動車・部品、機械、ゴム製品など。一方、タイの輸入は約9億900万ドルで、水産物や畜産品、植物原料が中心となっている。
