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【経済】フィッチ タイの不良債権比率が4%高止まりと予測 銀行はSME融資を抑制

格付け会社フィッチ・レーティングスは9月30日にバンコクで開いた年次セミナーで、タイの銀行の不良債権比率が今後1〜2年は3〜4%の高い水準で推移するとの見方を示した。周辺国と比べても高く、今のところ下がる材料は見当たらないという。現地経済紙クルンテープ・トゥラキットが報じた。

フィッチ・タイのパーサン上級ディレクターによると、新たに不良債権となる貸し出しが毎年2%を超えるペースで生まれている。このため、貸し倒れに備える費用(クレジットコスト)は域内でも最も高い部類に入るという。新型コロナ後の景気回復が周辺国より遅れたことに加え、返済条件の見直しはすでに多くを実施済みで、不良債権を買い取る資産管理会社も購入を減らしているとのことだ。

こうした状況を受け、銀行は貸し出しの姿勢を慎重にしている。大企業や信用力の高い顧客を優先し、中小企業(SME)や個人向けなどリスクの高い融資を抑える動きだ。2026年の銀行融資の伸びは2〜3%に留まり、政府系金融機関の伸びを下回る見通しという。

一方で、銀行の体力そのものは十分だと強調。利益は安定し、自己資本も厚く、貸し倒れへの備えも足りている。1997年の通貨危機のような金融システム全体の危機には当たらないとの見方だ。

フィッチはタイ国債の格付けを「BBB+」に据え置き、見通しを「ネガティブ」から「安定的」に戻している。公的債務の伸びが落ち着いてきたことや、AI関連の投資が広がっていること、財政運営の方針が明確になったことを評価した。

日系企業にとっては、取引先の中小企業が資金繰りに苦しむリスクに注意が必要だ。洪水の被害が重なれば融資の審査はさらに厳しくなりかねず、売掛金の回収や与信の管理を一段と徹底しておきたい。

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