【経済】タイ、大企業から中小企業への支払いは30〜45日以内に 11月2日施行

タイの取引競争委員会(TCCT)は、大企業が中小企業に代金を支払うまでの期間(クレジットターム)に上限を設ける告示を出した。10月2日の官報に掲載、11月2日に施行される。中小企業が入金の時期をはっきり読めるようにし、資金繰りを安定させる狙いだ。大手の支払いが遅れ、中小企業が運転資金に困る問題は以前から指摘されていた。
上限は取引の種類で分かれる。農産物や、加工の簡単な一次加工品の取引は30日以内。一般の商取引や製造・サービスは45日以内とした。すでにこれより短い期間で合意している場合は、短い方を使う。新しい上限を口実に、支払いを先延ばしすることは認めない。ただし、事業や経済の面で合理的な理由があれば、異なる期間を定めることもできる。
特に注意したいのは、期間を数え始める日だ。原則として、約束した数量と品質の商品やサービスを納め、必要な書類をそろえて渡した日から数える。委託販売の場合は、店頭に並べた日ではなく、約束した分が売れた日が起点となる。
告示では、不公正な取引にあたる行為の例も示した。正当な理由なく支払いを遅らせること。理由なく支払い期間や契約条件を変えること。条件を変える際、少なくとも60日前に知らせないこと。さらに、すべての中小企業に同じ内容のひな形契約を一方的に当てはめることなどを挙げている。大企業側には、中小企業に対して支払いの手順を明らかにする義務も課す。
ただ、ラリダー政府副報道官は、45日を超えれば直ちに違反になるわけではないと説明。対象となる企業の規模や、取引ごとの事情を見て判断するという。
タイで事業を展開する日系の大手・中堅企業は、地場の中小企業から部品や原料を仕入れる例が多い。施行までの1カ月で、契約書や支払いの流れ、請求書の受け取り手順を見直しておく必要がありそうだ。
