【商業】タイ競争委、配車アプリの手数料監視へ Shopeeは4年で433%引き上げ

タイの取引競争委員会(TCC)は、配車や料理宅配のアプリが飲食店や配達員から徴収する手数料(GP)への監視を強める。10月19日に告示案を承認し、21日から11月20日まで意見を募る。11月23日に最終審議し、12月18日までの施行をめざす。
告示案は、サービス料や売上の取り分、待機料など5種類の料金が対象。値上げや料金体系の変更をする際、運営コストや技術投資など、理由を説明することをアプリ運営会社側に求める。委員会は「公正な競争を守るための仕組み」と説明する。
規制の対象は、市場で強い支配力を持つ大手に限る。市場シェアが10〜33%なら「市場支配力あり」、33%を超えれば「支配的地位」と判断する方針だ。中小の新規参入を妨げない配慮もうかがえる。説明を求められる大手として、グラブ、ラインマン、ボルトの3社の名前が挙がった。
宅配アプリは、1件の注文で店と配達員の両方から手数料を取るのが特徴だ。委員会に寄せられた苦情37件のうち9割が手数料に関するもので、4〜8月だけで8回の値上げが確認されたという。
ネット通販大手にも目を光らす。委員会によると、ショッピーは2022年から現在までに手数料を10回、計433%引き上げた。ラザダも7回、計367%上げている。ティックトックは調査中だ。3社には取引競争法60条に基づいて説明を求める方針で、配車アプリとは別の指針で監督する。
アヌティン政権は中小企業の支援を重点政策に掲げ、商務省とTCCが連携して対策を進める。大企業に対し、中小の取引先へ30〜45日以内の支払いを求める新ルールも11月2日に施行される。
タイでネット販売や宅配を活用する日系の飲食店や小売業にとっては、手数料の負担が和らぐ可能性がある。一方、運営会社がサービス内容を見直す動きにも注意が必要だ。
