【経済】タイ看板税法、59年ぶり改正へ 月割り課税と最大90%減税の仕組み導入

タイ政府は11月3日の閣議で、看板税法の改正案を原則承認した。内務省が提案したもので、1967年に制定された現行法を、いまの経済や商売のやり方に合わせて大きく見直す。看板税とは、店舗や事業所が掲げる看板の大きさや種類に応じて、地方自治体が毎年課す税金のことだ。
骨子の一つは月割り課税の導入だ。1年を通して看板を出さない場合は、実際に掲げた月数で税額を計算する。ただ、1カ月に満たない期間は1カ月として数える。祭りやセールの時期だけ看板を出す店などにとっては、払い過ぎがなくなる。
納付期限については、課税額の通知を受けてから15日以内とする規定を30日以内に延ばす。申告や還付の請求、不服申し立てはオンラインでもできるようにし、通知書類も電子化する。
景気の悪化や災害の際に負担を軽くする仕組みも設ける。省令によって税額を最大90%減らせるようにするが、全ての事業者に自動的に適用されるわけではない。
税率の構造も変わる。看板の種類を3つから2つに減らし、タイ文字や数字だけの看板と、それ以外の看板に分ける。上限税率は、例えばタイ文字入りで文字の動く看板が500平方センチメートル当たり50バーツ、その他の一部が同25バーツと、現行の10バーツから引き上げられる。ただ、実際の税率は今後の省令で決まり、すぐに全ての看板が値上がりするわけではない。
一方、許可なく公道などにはみ出した看板には、通常の2倍の税を課す。納付が遅れた場合の加算金は月2%とし、総額は本来の税額を超えないようにする。意見公募には1737人が参加し、96.69%が賛成した。
改正案はこの後、法案の審査などを経る必要があり、施行時期は決まっていない。日本語を含む看板を掲げる日系の店舗や工場は「それ以外」の区分に入るとみられ、省令で決まる実際の税率を注視する必要がある。
