【商業】プーケット観光収入で前年比10%増見込む 量より質へ転換し収益向上
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プーケット観光協会のタネート会長は、25年の観光収入を5500億バーツとする目標を示した。24年の約4980億バーツから10%増を見込む。冬の成田期に向けて欧州・アジアからの直行便が増えるためだ。
今年11〜12月から翌年1月にかけての予約は堅調で、ホテル客室の平均稼働率は90%超を想定。1〜7月の来訪者は約760万人、収入は2900億バーツに達しており、年末までに2000億バーツ超の積み上げを期待する。
その一方で、過度な混雑は住民生活やブランド価値を損なうとの懸念から、同協会は「量より質」への転換を強調。高付加価値の滞在者を呼び込むべく、交通渋滞の緩和、滞在日数の延伸、健やかな島としての魅力づくりに注力する。警察はテープカサットリ通りなどの交差点やUターン地点の改善を進めており、ピーク時でも空港〜市内の移動時間を40分程度に短縮しつつある。
質への転換では、自然環境の保全や景観の維持、騒音対策が不可欠。過度な短期集客よりも、長期滞在とリピート比率の向上で単価を高める戦略に軸足を置く。医療、ウェルネス、マリンスポーツといった体験の多様化も重要で、島外からの交通混雑を抑えるための時間帯別料金や公共交通の連携も検討課題となる。
