【経済】世界金市場で存在感高めるタイ、デジタル投資拡大も追い風
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世界金評議会(WGC)は、タイが世界の金市場で第三の柱となる潜在力を持ち、今後は中国、インドに次ぐ需要拠点になると発表した。
タイは長年の金取引の伝統に加え、デジタル化を積極的に取り入れていることが強み。国内需要は堅調で、2024年の金地金・コイン需要は40トンで世界7位となり、前年比17%増を記録した。
2025年第1四半期の個人向けの金購入(地金・コイン)需要は前年同期比25%増の7.4トンと、2019年以来の高水準。第2四半期も前年比25%増の12トンに達し、特に地金投資は38%増と強い伸びを示した。
デジタルアプリ「Pao Tang」などを通じ、小口投資家や若年層の参加も拡大。ブロックチェーンを用いた少額投資や分割所有など新しい金融商品も登場している。
中央銀行の調査では95%の外貨準備部門責任者や実務担当者が今後1年で金準備を増やすと回答しており、金の安全資産としての役割はさらに強まっている。 国内外の政治不安や米国の関税、インフレ圧力などが重なる中、金はリスク回避資産として重要性を増している。
