【経済】アヌティン新政権、急騰するバーツ高に「緊急対応する」
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アヌティン首相は15日、バーツ高が輸出や観光に悪影響を与えているとして「緊急に対応する」と述べた。バーツは先週1ドル=31.57バーツと4年ぶりの高値を付け、15日午後1時時点で31.74バーツで推移した。年初来で7.9%上昇しており、アジア通貨では台湾ドルに次ぐ強さとなっている。この状況下、産業界は「適正水準は34~35バーツ」と主張。特に農産物や米輸出業者などが強い懸念を示す。
タイ経済は2025年の成長率が1.8~2.3%にとどまる見通しで、前年の2.5%を下回る。中央銀行は金利を1.5%に引き下げており、年内に追加の利下げが行われる見通し。産業界は為替安定と景気下支えを強く求めている。
米国の追加関税や家計債務の増大、消費低迷など難題を抱えるなかで船出したアヌティン新内閣は、財務相に財務省出身のエクニティ氏、エネルギー担当に国営PTT元トップのアッタポン氏、商務相にホテル大手デュシタニ元CEOのスパジー氏を起用し経済対策を進める方針だ。
