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【IT】タイで生成AI市場が急伸 企業と教育現場に普及 課題は「関所づくり」

タイで生成AIの利用がひろがりアクティブユーザーが急増している。都市部の若年層に限らず、地方の中小企業にも浸透し、オフィス業務の短縮と新規売上づくりの両面で効果が出ている。

この背景には、スマホ中心の生活様式、学習意欲の高さ、そして各社の無料枠や低料金プランの存在がある。タイ国内大手の金融・小売・通信が、問い合わせ応答、与信、需要予測、販促のテキスト生成などで活用。学校と塾でもレポート作成支援、語学の自習、要約の補助が当たり前になりつつある。

企業側の投資は、まずは内製の省力化に向かう。社内文書の作成、会議メモの整理、FAQの整備といった、面倒で時間を食う作業をAIに回すことで、担当者は検証と分析に時間を割けるようになる。次の段階は、顧客の要望を迅速につかみ取り、需要の芽を見つける。定型のメールや見積りのたたき台を短時間で出す。こうした小さな改善で、売上と情報を積み上げていく。

AIの課題としては、情報の正確性、権利処理、個人情報の取り扱い、そして社内ルールの整備がある。現場は、生成物の出典確認と二重チェックを標準にし、社外提供前の「関所」を置くべきだ。AIモデル選定では、用途別に小型モデルと高性能モデルを使い分ける。また、教育現場では、自学自習の強化と評価の公正を両立させる指針づくりが急務である。

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