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【政治】カンボジア人90万人がタイから帰国 NGO「食料不足や失業に直面」

カンボジアのNGO18団体は10月9日、タイから約90万人に及ぶカンボジア人労働者が帰国していることに懸念を表明した。国境紛争を直接の原因とする帰国であり、新型コロナ流行時の帰国者約26万人を大きく上回る。声明では、帰国者が食料不足や失業に直面していると警告し、とりわけ農村部に戻った約70万人は就業機会が非常に限定されていると指摘した。

カンボジア労働省は8月の時点で19万件の求人を提示したが、大半は製造やサービス業であり、帰国者の多くが持つ建設や農業の技能と合致していない。NGOは食料支援、公共サービスへのアクセス拡大、技能認定制度の導入などを求めている。

一方、カンボジア労働省報道官は「製造業では労働需要が拡大しており、帰国は好機である」と主張。建設現場6万件、工場8万4000件など合計30万件超の雇用機会が存在すると説明した。さらに、6月に発表した11項目の雇用対策に基づき、将来500件以上の投資プロジェクトから38万件の職が生まれると指摘する。

なお、NESDCによれば、タイには依然として150万人規模のカンボジア人労働者が存在し、農業や建設業を支えているとのことだ。

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