【物流】プーケットを南部交通ハブに 9大インフラ計画で物流再編
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タイ運輸省は、プーケットをアンダマン地域の主要交通拠点として整備する方針を明らかにした。ピパット運輸相が主導し、同県内外のインフラ再編を目的とする9件の大型プロジェクト(総額1300億バーツ)が計画されている。
運輸省が開いた会議には、プーケット県知事や高速道路局、海事局、国鉄(SRT)など主要機関の代表が出席し、進行中の整備計画を確認した。注目されるのは、空港とパトン地区を結ぶ「カトゥーパトントンネル」(167億6000万バーツ)で、開通後は移動時間が20分に短縮される見込み。さらに、ムアンマイ~コーカエオ~カトゥー間の高速道路(467億5000万バーツ)や空港接続高架道路(13億バーツ)も進行中だ。
このほか、国道4027号線の拡幅、交通管制システムの高度化、そして空港~チャロン交差点間を結ぶライトレール(LRT)第1期計画(460億バーツ)が重点案件に位置付けられた。また、クラビー、パンガー、プーケット3県を結ぶ「アンダマン港」構想や大型客船向け新クルーズターミナル、空港第2期拡張(年間旅客数を1250万人→1800万人へ)も進められている。
ピパット運輸相は「今後5年間でプーケットの交通事情を一変させる起点となる」と述べ、観光・物流両面の効率化を強調した。
プーケット商工会議所のコンサック会頭も「慢性的な渋滞解消と地域経済の国際化には不可欠」としてインフラ整備の早期着工を要請。プーケットは2030年までに「スマートモビリティ・アイランド」として国際物流・観光の中核拠点となることを目指す。
