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タイ王太后陛下崩御 王室・政府は最高位儀礼で1年服喪

タイのシリキット王太后陛下が10月24日、バンコク都内のチュラロンコン病院で崩御された。93歳。王室宮内庁によれば、王太后陛下は血液感染のため容体が急変され、同日21時21分に永眠された。ワチラロンコン国王陛下は、王室および王室関係機関に対して1年間の喪に服すよう命じられた。また、官公庁は30日間、半旗掲揚を行うほか、公務員・国営企業職員・政府職員も1年間の服喪期間が設けられた。

一方、タイ政府は市民に対して90日間喪に服し、その間、黒色もしくは地味な服装をするよう求めた。娯楽イベントに関して最初は15日間の全面禁止としたが、その後、30日間、喪に適した形式・配慮をもって中止もしくは娯楽色の制限など検討するよう要請した。政府はイベント主催者・観覧者に対し黒・白など落ち着いた色調の服装や、哀悼の意を示す態度を取るよう求めているが、同期間は中止・延期の判断をするケースが増える見通しだ。

シリキット王太后陛下は1932年、バンコクでお生まれになり、1950年に故プミポン国王とご成婚。同国王の治世においては王太后陛下は農村開発、手工芸支援、環境保護、貧困対策といった王室プロジェクトを推し進めたことで知られる。特にタイシルクの振興、農山村を基盤とした産業づくりは、地域経済の底上げに寄与し、農家の所得向上にもつながった。これらの活動は、王室と国民を結びつける大きな要素となり、王室の社会的基盤を強化したとされる。また、王太后陛下の誕生日である8月12日は「母の日」として祝日とされ国民的な敬愛の象徴となった。

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