【不動産】チェンマイで2千億バーツ超の都市再開発計画が始動 15の大型事業
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タイ北部の中核都市チェンマイで、今後10年間に総額2000億バーツを超える再開発プロジェクトが動き出す。政府と民間が一体となり、空港拡張、都市鉄道、道路整備、医療・観光施設開発など15の大型事業を進めている。
「北部経済回廊(NEC)」構想に基づき、チェンマイとラムプンを一体都市圏とする計画が本格化。その主要事業の一つが空港拡張だ。空港公社(AOT)は現空港の年間旅客処理能力を800万人から2000万人へ引き上げる改修を進める。同時に、ラムプン県バンティ地区に新空港「チェンマイ2」を建設する計画で、総投資額は700億バーツ。2025年中に環境評価を完了し、2032年の開港を目指す。
また、都市鉄道公団(MRTA)はチェンマイ初のLRT「レッドライン」(ナコンピン病院〜メーヒア区間、15.8km)の建設を推進。総事業費295億バーツで、2028年着工、2033年開業を見込む。電動バスやロープウェー計画も並行して進む。加えて、総額120億バーツ規模の外環状道路第4リング整備が進行中で、周辺の産業用地および住宅開発も促進する。
医療・ウェルネス分野では、マコーミック病院やチェンマイラム病院など民間新設計画が相次ぐ。サンカムペン温泉地区では観光・ヘルスケア複合施設への再開発に100億バーツを投じる。
さらに、Asset World Corp(AWC)による商業施設群「Lannatiqueプロジェクト」(総額120億バーツ)も着工を控え、北部観光の新たな拠点を目指す。 経済分析によると、チェンマイの地域GDPは現行の3000億バーツから2035年には1兆バーツに達する見通し。交通・観光・医療の3分野が主導役となり、北部全体の雇用拡大と所得向上が期待されている。
