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【三面】タイ北部チェンマイで中国人2人を逮捕 高級住宅を拠点の特殊詐欺コールセンター摘発

タイ北部チェンマイ県サーラピー郡で、特殊詐欺に関与した疑いで中国人2人が警察に逮捕された。容疑者らは同郡内の2階建て高級住宅に居住しており、この住宅が電話を使った特殊詐欺のコールセンターとして利用されていた。

警察は、住宅を拠点に海外の被害者へ電話やSNSで連絡し、振り込みを促す典型的な「コールセンター詐欺」が行われていた可能性があるとみて、共犯者の有無や送金先の解明を進めている。タイ国内では中国を含む複数国のメンバーから成る国際的な詐欺グループが摘発される事例が相次いでおり、今回の事件もその一端とされている。

サイバー犯罪捜査局などの統計によると、オンライン詐欺や偽投資を含むデジタル犯罪の被害申告は1日あたり700〜1000件に上り、被害額は日量で1億バーツを超える水準に達している。こうした被害の多くは、電話やメッセージアプリを使い被害者に個人情報やワンタイムパスワードを入力させる「なりすまし」型の手口とされる。

政府は2025年、「タイランド・アゲインスト・スキャマーズ」キャンペーンなど、複数の関係機関が連携する全国的な取り締まりを開始し、短期間で7000件超の事案を摘発したと発表した。銀行や通信事業者にも本人確認の徹底や送金の即時停止措置が求められており、タイの事業環境や観光イメージを守るうえでも、こうしたコールセンター型詐欺への厳格な対応が続きそうだ。

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